【AI時代のYouTube】AI解説者に驚いた話。でも本当に気になったのは中身の方だった

YouTubeでニュース解説を見ていた。

スーツ姿の男性が、芸能ニュースや政治ニュースを淡々と解説している。

最初はどこかの評論家かと思った。

ただ、見ているうちに少し違和感があった。

標準語なのだが、イントネーションが微妙に不自然で、どこの地方とも言えないアクセントが混じる。

「話すのがあまり得意ではない人なのかな」と思って、そのまま見続けていた。

ところが、しばらくしてようやく気づいた。

この人、ほとんど瞬きをしない。

そこで初めて、「AIで作った人物なのでは」と思った。

昔のAI動画なら、口と音声がズレていてすぐ分かった。

今回は違う。

口の動きはほぼ完璧だった。

だからこそ、瞬きの少なさの方が気になった。

AIもここまで来たか、と少し驚いた。

もっとも、この程度の違和感は半年もすれば解決していても不思議ではない。

最近の進歩を見ると、そのくらいのスピード感で技術が進んでいる。

しかし、本当に気になったのはAIではなかった。

ニュース解説の中身である。

芸能人のゴシップ。

政治家の裏話。

海外で起きた事件。

どれも「みんなが本当は聞きたい話」が並ぶ。

そして決まって、

「大手メディアは報じない。」

「テレビは何かを隠している。」

「本当の理由はこちらです。」

という流れで解説が進む。

もちろん、本当にそういうケースもあるだろう。

しかし、事実確認がどこまで行われているのかは分からない。

週刊誌の記事をベースに推測を重ねているような内容も少なくなかった。

チャンネルを見たら、今年の2月に始まったばかりだった。

それなのに登録者はすでに1万人を超えている。

なるほど、と思った。

AIで解説者を作る。

AIで台本を書く。

人が興味を持つテーマだけを選ぶ。

そして「テレビでは語られない真実」という味付けをする。

YouTubeで再生数を伸ばくための教科書を、そのまま実践しているようなチャンネルだった。

もちろん、褒めているわけではない。

AIのおかげで、一人でもそれらしいニュース解説チャンネルを作れる時代になった。

技術としては本当にすごい。

ただ、その結果として増えるのが質の高い解説なのか、それとも視聴者が聞きたい話を並べた「ニュース解説風コンテンツ」なのか。

そこは別問題である。

私はAIが瞬きをするようになる日よりも、AIが「裏取りまでしてくれる日」の方を待ちたい。