引き寄せの法則(笑)に騙されるな。でも瞑想はやれ。

たまに気が向いたときに自己啓発本というジャンルのものを読む。

正直に言えば、大半は時間の無駄だと思っている。

そんな有象無象の山の中で、「これはまともだ」と思えたのがダン・ケネディという人の『大金持ちをランチに誘え』だった。 ※英語版の原書は The Ultimate Success Secret

中身は驚くほどシンプルだ。

要するに、

「四の五の言わずに大量行動しろ」

これだけである。

だが、巷にあふれる「引き寄せの法則」だの「宇宙のエネルギー」だのに比べれば、この脳筋思想のほうがはるかに現実的だ。


例えば、お客さんを集める方法を10個思いついたとする。

多くの人はそこで考え始める。

「この中から効率が良さそうなものを2、3個選ぼう。」

コスパ、タイパ、ROI。

打席に立つ前から「正解」を選ぼうとする。

だが、それは違うとケネディは言う。

やる前から当たりが分かるなら、誰も苦労しない。

結局、どれが当たるかはやってみなければ分からない。

だから10個思いついたなら、10個全部やる。

ブログを書く。

LinkedInに投稿する。

営業メールを書く。

知人に声をかける。

新しいサービスを作る。

全部やる。

当たりが出るまで打席に立ち続ける。

結局、それしかない。


だから私は、「引き寄せの法則」は信じない。

部屋で寝転びながら、

「お客さん来い。」

「お金よ降ってこい。」

と熱心に念じても、現実は1ミリも動かない。

宇宙は君の願い事など聞いていない。

もし願うだけで経済的に成功するなら、この世から破産者はいなくなっている。

ビジネスの世界では、

結果は、行動量と試行回数の関数だ。

これは今でも変わらない。


ただ、ここで一つ補足しておきたい。

私はスピリチュアルな「金儲け理論」はまったく信じていない。

しかし一方で、最近は毎日のように瞑想をしている。

「矛盾しているじゃないか」と思う人もいるかもしれない。

だが、ここには大きな勘違いがある。

心の平安と経済的成果は、まったく別の話なのだ。

最近ハマっているのは、「何も考えない時間」を意識的に作ることだ。

脳科学では、この状態で働くネットワークを**デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)**と呼ぶ。

ぼーっと散歩している時や、風呂に入っている時、脳は情報を整理し、疲労を回復していると言われている。

要するに、

頭をアイドリング状態にする時間

である。

私はこれが現代人にはかなり重要だと思っている。


だから瞑想そのものは否定しない。

ストレスを減らす。

集中力を回復する。

心を落ち着かせる。

そうした効果は十分あると思うし、私自身も実感している。

問題は、その先だ。

「瞑想すると売上が伸びます。」

「波動が高まると収入が増えます。」

「宇宙とつながれば成功します。」

この瞬間、一気に話がおかしくなる。

瞑想によって心が落ち着き、その結果として行動力が増えることはあるかもしれない。

しかし、

瞑想そのものがお金を生み出しているわけではない。

そこには論理の飛躍がある。

私の中では、この二つは完全に別物だ。

内面の世界では、瞑想や休息で心を整える。

現実の世界では、市場を調べ、コードを書き、営業し、改善し、行動を積み重ねる。

前者は心の健康のため。

後者は経済的成果のため。

この二つをごちゃ混ぜにすると、スピリチュアルビジネスが始まる。


結局のところ、

心を整えることは、行動を続けるための土台にはなる。

しかし、

成果そのものは、行動でしか生まれない。

だから私は今日も、瞑想をして頭を空っぽにする。

そして終わったら、パソコンを開いてブログを書き、コードを書き、営業する。

宇宙に願い事をするくらいなら、バットを10回振る。

宇宙は願い事を叶えてはくれないが、市場は行動した人には、ときどき答えを返してくれる。