「スティーブ・ジョブズの代わりさえ見つかる」という話
以前、日本の芸人のカズレーザー がこんなことを言っていた。
「代わりの人間は必ずいる。スティーブ・ジョブズの代わりさえ見つかるんだから」
かなり極端な言い方だが、これは現実の一面をよく表していると思う。
実際、Steve Jobs が亡くなった後も、Appleは普通に存続した。 CEOは Tim Cook に引き継がれ、会社そのものは崩壊していない。
もちろん、
「じゃあティム・クックはジョブズと同じだったのか?」
と言われれば、多分違う。
ジョブズ級のカリスマや、製品を“発明品”レベルまで押し上げる能力はかなり特殊だったと思う。
ただ、重要なのはそこではない。
会社というものは、どれだけ重要人物が抜けても、最終的には“回るように”できているということだ。
これ、IT業界でも同じ。
「自分がいないとこのシステムは回らない」
と思っている人は結構いる。
実際、その人しか知らない設計や運用があるケースも多い。
でも会社側からすると、
- 高い金を払い続ける
- 属人化リスクを抱える
- その人の機嫌に依存する
くらいなら、
「多少コストが高くても別の人を連れてくる」
という判断は普通にある。
つまり、
代わりはいる。 ただし、その代わりも安くはない。
ここが重要。
逆に言えば、
「代わりが簡単に見つかる仕事」
ほど、給料は上がりにくい。
- 誰でもできる
- マニュアル化できる
- 短期間で育成できる
なら、市場原理的に単価は下がる。
一方で、
- 経験が必要
- 判断が難しい
- 失敗コストが高い
- AIに丸投げしづらい
仕事は、代替が難しいので単価も上がる。
結局、
“代わりの見つけにくさ” と “報酬” はかなり比例する。
逆に、
「俺しかできない」
と思い始めると、それはそれで危ない気がしている。
会社は必要なら高い金を払ってでも別の人を探すし、 AIのおかげで、昔なら10年かかった知識に数ヶ月で追いつかれることもある。
唯一無二を目指す、というより、
「またこの人に頼みたい」
と思われ続けるほうが、結局は強いんじゃないかと最近思う。
技術力に加えて、安定感とか、コミュニケーションの取りやすさとか、設計の筋の良さとか。 そういう細かいところの積み重ねが、案外いちばん代えがききにくいのかもしれない。
…と、それっぽく書いてみたけど、
ジョブズですら代わりがいるんだから、 僕の代わりなんて、たぶん来週には見つかっている。