Fable 5がまた延長された。本当に必要なのは「もっと賢いAI」なのだろうか。

AnthropicのFable 5が、また1週間サブスクリプション適用期間を延長した。

これで何回目だろう。

ユーザーとしてはありがたい。

でも、正直なところ「そんなに延長するなら、もうサブスクリプションに入れてしまえばいいのでは」と思わなくもない。

もちろん本当の理由は分からない。

ただ、個人的には一つ思い当たることがある。

OpenAIのGPT 5.6 Solの存在である。

以前、このブログでも書いたが、私はFableの方が一段賢いという印象を持っている。

その考えは今も変わっていない。

ただ、その後しばらくSolを使い込んでみて、一つ考えが変わった。

日常業務なら、Solで困る場面が思ったより少ない。

これが意外だった。

Fableは難しい設計や複雑な調査になるほど強さを発揮する。

こちらの意図もよく理解する。

「ああ、それをやってほしかった」と思う場面も多い。

一方で、Solは少し性格が違う。

Fableほどの爆発力は感じない。

でも、普通の実装やドキュメント作成、調査程度なら十分すぎるほど賢い。

しかも以前のOpenAIモデルより、人間の雑な指示をかなり吸収してくれるようになった。

以前は細かく指示を書かなければ思った結果にならなかった。

今は、「このくらい察してくれるだろう」がかなり通用する。

結果として、Fableの試用期間がさらに1週間延びたと言われても、

「じゃあ今週はFableばかり使おう」

とはならない。

おそらく、同じような人は少なくないと思う。

もう一つ思うことがある。

Fableは確かに賢い。

でも、その賢さが必要になる仕事は、毎日あるわけではない。

複雑な設計。

難しいアルゴリズム。

仕様が曖昧な大規模改修。

そういう仕事では間違いなく頼りになる。

しかし、そういう案件ばかり続くエンジニアは、それほど多くない。

日常の開発では、Solでも十分な場面がほとんどである。

そうなると、「Fableだけ別料金で使おう」という人は、Anthropicが期待したほど増えなかったのかもしれない。

もちろん、これは私の推測に過ぎない。

ただ、もしそうだとすると、Anthropicが今やるべきことは期間を延長し続けることではない気がする。

今のOpusをどうするのかだ。

Fableという新しい方向性を打ち出した。

でも、多くのユーザがOpusにとどまるとしたら、このユーザを放置することは得策ではない。

ユーザは別にAnthropicに拘る必要はないのである。

以前なら、「Claudeが使えないと困る」という場面は確かに多かった。

でも今後は、Claudeが使えないならGPTで、となる。

期間を延長している間に、ユーザーの思考はすでに次のAIへ移り始めている。

AI業界では、一週間は思っている以上に短い。