あの時、AIがあったなら
この前、長く一緒にやってるエンジニア仲間と 「人生で一番ヤバかった案件」の話になった。
出てきたのが、10年くらい前のとある移行案件。
■ 地獄の条件
・ソースコード:見れない ・DB定義:見れない ・仕様書:ほぼない ・あるのは:画面(UI)とデータだけ
で、言われたことがこれ。
「これと同じもの作ってください」
いや無理だろ。
■ しかも移行元は…
Windows系のクライアントアプリ → Webシステム
つまり、 ・イベント駆動 ・ローカル状態バリバリ ・謎ロジック満載
これをWebに起こす。
しかも中身はブラックボックス。
■ 何が一番きつかったか
結論:DB構造が分からない
画面から推測しても限界がある。
・このデータは正規化されてるのか? ・履歴テーブルあるのか? ・ステータス管理どうなってる?
見えない。
結果、 「それっぽい構造」を作るしかなくて、 あとから破綻する。
で、プロジェクトは死亡。
■ でも今ならどうか?
正直、今ならいける気がする。
1. UI → 構造の推測
スクショ or HTMLをAIに投げる
→ 「この画面ならこういうテーブル構造」 → 「このフィールドはこういう関係」
かなりの精度で出してくる
昔はここ、人力だった
2. データ → スキーマ逆算
CSVやダンプを渡す
→ 型推定 → 主キー候補 → 正規化案
普通に出る
「とりあえず作ってみる」から脱却できる
3. テストケース自動生成
UIとデータから
→ 正常系 → 異常系 → 境界値
テストパターンを一気に吐ける
これ地味にデカい
4. クラウドで全部回せる
・DB作成 ・API作成 ・画面生成 ・テスト実行
全部IaC + AIで回せる
昔みたいに「作って壊して」じゃなくて 最初からある程度形になる
■ とはいえ
もちろん万能ではない
・業務ロジックの暗黙知 ・ユーザーの運用ルール ・例外処理のクセ
この辺は今でもキツい
■ それでも
あの案件、
「無理ゲー」から「高難易度」くらいには落ちてると思う
■ 結論
昔は 👉 「見えないものは作れない」
今は 👉 「見えないものも、だいたい推測できる」
■ ちょっと怖い話
これ逆に言うと
仕様書なくても作れる時代になってきてる
つまり、
適当に作られたシステムも増える
■ まとめ
・昔はブラックボックス移行はほぼ運ゲー ・今はAIで構造推測が可能 ・でも業務ロジックはまだ人間領域
あの時AIがあったら…
たぶん、あの案件は死ななかった
(でも別の理由で死んでたかもしれないけど)