セルフレジ騒動と「知らないこと」の怖さ
今日、コンビニで少し妙な出来事があった。
レジ前には3名ほど列ができていた。
私はレジの付近を見渡し、空いているセルフレジを見つけた。
特に利用制限もなさそうだったので、そのままセルフレジへ向かった。 注意:日本では酒、タバコ、公共料金の支払いは有人レジを使う必要がある。
すると後ろから声が飛んできた。
「ちゃんと列に並んでください。」
どうやら列に並んでいた男性が、私が割り込みをしたと思ったらしい。
私は一瞬状況が飲み込めなかった。
セルフレジは空いている。
誰も使っていない。
だから利用した。
ただそれだけだった。
見えている世界が違う
後から考えてみると、この出来事は誰かが悪いという話ではない。
男性の視点では、
「みんなが並んでいるのに、一人だけルールを破った」
ように見えていた。
一方の私から見れば、
「空いている設備を利用した」
だけである。
お互いが持っている情報が違う。
だから見える世界も違う。
かくゆう私も昔、予約客専用レーンの横で長時間並ばされたことがある。
そこのレーンに並ばずに入っていく人たちを見て、最初はかなり腹が立った。店員さんに説明を聞いて納得はしたが。。。
今思えば、今回の男性も似た感情だったのかもしれない。
私は逃げた
もちろん説明はできた。
「セルフレジですよ」
と言えば済む話だ。
しかし経験上、こういう時に正論をぶつけてもあまり良いことにならない。
私は目を合わせずに会計を済ませ、その場を離れた。
正しいかどうかより、面倒事に近づかない方が大事だ。
若い頃なら議論したかもしれない。
だが今は違う。
人生は有限である。
セルフレジの説明に使う時間があるなら、家に帰ってコーラでも飲みたい。
第二ラウンド
ところが話はそこで終わらなかった。
店を出る直前、先ほどの男性が今度は有人レジの店員さんに文句を言っていた。
「だったら説明しろよ。」
どうやら怒りの矛先が私から店員さんへ移ったらしい。
店員さんは気の毒だった。その男性が何を買うかなんてわからないだろう。
セルフレジは最初からそこにある。男性は最初からそこに行けばいいのだ。
隠していたわけでもない。
しかし男性からすれば、
「自分だけ損をした」
という気持ちが残っていたのだろう。
情報不足は人を怒らせる
今回の件で改めて思った。
人はひどいことをされたら怒るのは当然である、しかし
「知らなかったことで損をした」と感じた時も同じくらい怒るのかもしれない。
そして、その怒りは必ずしも原因に向かうとは限らない。
私に向かい、次に店員さんに向かい、おそらく帰宅後は別の誰かに向かったかもしれない。
一方で私は、セルフレジで1分ほど早く会計を終えただけだった。
おわりに
エンジニアとして見るなら、
今回の障害原因は明確だ。
原因はセルフレジではない。
男性でもない。
店員さんでもない。
要件定義不足である。
「通常商品の方はセルフレジをご利用ください」
というメッセージが欠落していた。
もっとも、
人間社会の要件定義はだいたい不足しているので、
この障害が再発する可能性は極めて高い。