あと1年で、エンジニアとしてのポジションが変わる気がしている
Fable 5の期間限定利用が、そろそろ終わる。
せっかくなので、今は割り当てられたトークンをほぼ限界まで使っている。重いリファクタリングや設計判断など、普段なら少し慎重になる作業もかなり投げた。
やはり賢い。
ただし、今後も同じ使い方をするかというと難しい。料金とトークン消費を考えれば、Fable 5は重要なタスク専用になるだろう。普段の作業は今まで通りのモデルを使い、本当に難しい仕事だけ上位モデルに任せる。
問題は、その状態がいつまで続くのかということだ。
1年後、Fable 5レベルは珍しくないかもしれない
AIの進歩を考えると、1年後にはFable 5が普通に使い放題になっているか、同等レベルのLLMがもっと安く提供されている可能性はかなり高い。
少なくとも私は、今の価格と利用制限がそのまま続くとは思っていない。
そうなったとき、既存のエンジニアの価値はさらに下がる。
正確には、単純なプログラマの価値だ。
仕様を渡されてコードを書く。既存コードを修正する。テストを書く。リファクタリングする。
このあたりの仕事は、すでにかなりAIに侵食されている。1年前と比べても明らかに違う。
「AIは設計できないから大丈夫」という話も聞くが、Fable 5を使った感想としては、私はあまり楽観していない。
正直、設計レベルでも十分に人間を凌駕している場面がある。
もちろん、人間の指示が適切であることが前提だ。
しかし、それは裏を返せば、設計そのものの能力よりも「AIに何を考えさせるかを決める能力」の価値が上がるということでもある。
大リストラは来るのか
AIによるエンジニアの大リストラが来る。
ここ数年、何度も言われてきた話だ。
今のところ、日本のIT業界を見る限り、そこまで劇的な変化は起きていない。人手不足の会社も多いし、相変わらずエンジニア募集もある。
ただ、あと1年くらいで方向性はかなり見えてくる気がしている。
Fable 5レベルのAIが安価に使えるようになったとき、それでも企業が今と同じ人数のプログラマを必要とするのか。
私はかなり疑っている。
AIが人間を完全に置き換える必要はない。
今まで10人でやっていた仕事を5人でできるようになれば、それだけで5人はいらなくなる。
怖いのは「AIが人間を超える日」ではない。
会社が「この人数、本当に必要か?」と気づく日だ。
私にとっても、この1年が正念場
これは若いエンジニアだけの話ではない。
むしろ50代の私にとっては、かなり切実な問題だ。
あと1年で、単純なエンジニアから「何か」に変わる必要があると思っている。
では、その「何か」とは何なのか。
まだ明確な答えはない。
おそらくITコンサルに近い領域だろう。技術そのものを売るのではなく、企業の問題を聞き、AIやシステムを使ってどう解決するかを考える。
あるいは、自分でサービスを立ち上げる。
ただ、こちらは成功率が限りなく低い。個人開発者がサービスを作って一発当てるという話は夢があるが、世の中には誰にも使われず消えていったサービスのほうが圧倒的に多い。
そう考えると、結局はITと営業の組み合わせになる気がしている。
技術が分かる。AIも使える。そして顧客と話して仕事を取ってくる。
コードを書く能力だけなら、これからAIはますます強くなる。
しかし、誰に何を売るのかを考え、相手の曖昧な悩みを聞き出し、「それならこういうものを作ればいい」と仕事に変える部分は、少なくとも今のところ人間側に残っている。
私は15年ほどフリーランスをやってきたが、どうやら次の1年は、今までの15年より重要になるかもしれない。
1年後も「私はエンジニアです」と言っているのか。
それとも、別の肩書きを名乗っているのか。
少なくとも、Fable 5より上手にコードを書くことで生き残ろうとは思っていない。
その勝負は、もうかなり分が悪い。